子どものこんな症状は、起立性調節障害
小児起立性調節障害の全人的治療
起立性調節障害相談室(Q&Aコーナー)
低血圧サイト

企画・監修:田中 英高
(大阪医科大学小児科准教授)
企画協力:松島 礼子
(済生会吹田病院小児科)

起立性調節障害 最近のトピックス


朝日新聞に掲載された「起立性調節障害」に関する記事が紹介されました。田中英高先生が取材を受けています。
朝日新聞に起立性調節障害(OD)に関する記事が掲載されました

朝日新聞2009年4月27日夕刊「体とこころの通信簿」に以下の記事が掲載されました。
記事の最後に、4月のコラムで紹介した田中英高先生の著書『起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応』(中央法規出版/1680円)が紹介されています。また、「起立性調節障害サポートグループ」のホームページも紹介されました。

■朝日新聞2009年4月27日夕刊「体とこころの通信簿」より-----------------------------

起立性調節障害
「早起き苦手」は病気かも

春。進学、進級したばかりの子どもに、「朝、起きられない」という悩みが深刻化する季節でもあるようだ。でも、「夜更かしのせい」や「怠け」と決めつけるのはちょっと待って。起き上った時に脳や全身への血行が悪くなる「起立性調節障害(OD)」の可能性がある。

大阪医科大学付属病院発達小児科長田中英高医師の診察室には、全国から「起きられない」小、中学生が訪れる。典型的なケースはというと……。

◆  ◇  ◆

中学2年生の女の子。朝、母親が何度か起こすが、起きて来ない。登校の10分前に起き上がり、「なんで起こしてくれなかったの!」と怒る。体がだるく朝食は食べられない。たびたび遅刻する。朝礼で立ちくらみをし、倒れてしまう。午前中はボーッとして、授業に集中できないが、午後からは元気になる。夜は寝付けず、ベッドの中で友達と深夜までメール。母親に「早く寝ないから、起きられないのよ!」としかられ、「うるさいな」と反発した。

「正常な人は起立時に瞬間的に下半身の血管を収縮させ、血液が下半身にたまることを防ぐ。でも、ODの子は血管収縮力が弱く、一気に下半身に血が下りてしまい、脳貧血状態になる」と田中医師。それが、めまいや頭痛、倦怠感の原因だ。

田中医師が小学4年〜中学3年の885人を対象に調べたところ、「朝、寝起きが悪く午前中調子が悪い」という子は学年を追って増え、中3で60%もいた。大半は軽症で日常生活に支障はないが、「起立するたびに目の前が暗くなる」ようなひどい例も中学生の1割にみられる。女子に多い。

うつ病と間違われることも多いが、夜は活動的になり、お笑い番組を見て笑っていたり、学校がない土日も朝起きられなかったりすれば、ODの可能性が高い。

◆  ◇  ◆

診断には、横になった状態から起き上がり、血圧と心拍の変化を測る。健常児は起立して一度下がった血圧が平均17秒で回復する。だが、ODの子は回復に25秒以上かかったり、血圧低下の幅が大きかったり、心拍数が増えることもある。全国約500カ所の内科・小児科医院で診療が受けられる。

主に子どもにみられる症状だが、大人になっても生活への影響が続く人もいる。八尾徳州会病院の小児科医神原雪子さん(41)もそうだ。中学生ごろから早起きが苦手で体がだるかった。血圧は上が100前後と低く、脈拍も50台と遅め。入浴中に気分が悪くなり、頭痛もあった。今も午前診は苦手で、午後5時からの夕診になると元気に。中2の長女も朝起きられず、立ちくらみがある。

神原さんは「治療のため、水分と塩分の摂取を心がけています」。血漿(けっしょう)流量確保のため、水は1日2g以上飲む。さらに血圧を上げるために1日10〜12cの塩分をとる。下半身に血液が下がるのを防ぐため、腹部バンドを着用し、加圧式のストッキングを履いている。

薬物で最もよく使われるのは血圧を上げるミトドリン塩酸塩。ほかに睡眠導入剤や、貧血に効果がある「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」などの漢方薬を使うこともある。
(阿久沢悦子)
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